E資格の取得を考えたとき、多くの方がまず気になるのが「いったいどれくらい勉強すれば合格できるのか」という問いではないでしょうか。ネット上では「100〜200時間」という数字をよく見かけますが、自分のスキルや経験に当てはめたとき、その数字がそのまま参考になるとは限りません。Pythonを日常的に書いている方と、プログラミング自体がはじめての方では、必要な準備はまったく違います。さらに、社会人として働きながら勉強時間をどう捻出するか、どの科目から優先的に手をつけるべきかといった悩みも尽きないはずです。
この記事では、E資格の勉強時間にまつわる疑問を一つひとつ解消していきます。経験レベルごとの現実的な目安から、試験データに基づく科目別の時間配分、合格から逆算したスケジュール設計、そしてキャリアへの影響まで、合格に向けた計画づくりに必要な情報をまとめました。
▼E資格の概要については下記の記事をご覧ください。
E資格とは?難易度・合格率・費用から転職への活かし方まで徹底解説
この記事の監修者
リスキルキャリア編集部
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E資格の勉強時間はどれくらいかかるのか

E資格の合格に必要な勉強時間は、受験者のバックグラウンドによって大きく異なります。ここでは、平均的な勉強時間の目安と、その幅が生まれる背景を解説します。
平均的な勉強時間は100〜200時間といわれる理由
E資格の合格に必要な勉強時間は、一般的に100〜200時間が目安とされています。この数値の根拠となっているのが、Study-AI社が2021年2月実施回の受験者を対象に行ったアンケート調査です。この調査では、100〜200時間と回答した人が全体の約45%と最も多く、次いで200〜300時間が約42%という結果でした。
つまり、受験者の大半は100〜300時間の勉強時間を費やしていることになります。200時間を確保する場合、1日2時間の学習で約3か月かかる計算です。E資格の合格率は直近の2025年第2回試験で70.26%(受験者1,039名中730名合格)となっていますが、受験者の多くがIT系のエンジニアであることを踏まえると、一定の学習量を確保しなければ合格は難しいといえるでしょう。
勉強時間に個人差が生まれる主な要因
「100〜200時間」という幅のある数値が示されるのは、受験者のスタートラインが大きく異なるためです。勉強時間に影響する主な要因は以下のとおりです。
- AI・機械学習の実務経験の有無:ディープラーニングの開発経験があれば、弱点の補強だけで済むため学習時間を大幅に短縮できる
- 数学(線形代数・統計)の理解度:E資格は数式レベルの理解が求められるため、大学レベルの数学に馴染みがあるかどうかで学習効率が変わる
- Pythonのプログラミング経験:試験ではPythonやPyTorch・TensorFlowを用いたコードの読解が出題されるため、コーディング経験が問われる
- 1日に確保できる学習時間:短期集中型と長期分散型では記憶の定着率や学習効率が異なるため、トータルの勉強時間にも差が出る
次のセクションでは、これらの要因を踏まえて経験レベル別の具体的な勉強時間の目安を詳しく解説します。
JDLA認定プログラムの受講期間も学習計画に含める必要がある
E資格を受験するためには、JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していることが必須条件です。この認定プログラムは3〜6か月程度の受講期間がかかるため、「勉強時間100〜200時間」とは別にプログラムの受講時間を計画に組み込む必要があります。
2026年1月時点で32の認定プログラムが存在しており、短期集中型の4日間の講座から数か月かけてじっくり学ぶ講座まで形態はさまざまです。認定プログラムの受講そのものがE資格の試験範囲をカバーする学習になるため、プログラムの受講時間と自主学習の時間をどう配分するかが、合格までの学習計画を立てるうえでの最初のポイントになります。
▼E資格の難易度については下記の記事をご覧ください。
E資格の難易度を徹底解剖!合格率・勉強時間・挫折しない対策法を解説
経験レベル別に見るE資格の勉強時間の目安

同じE資格でも、受験者のバックグラウンドによって必要な勉強時間は大きく変わります。ここでは3つの経験レベルに分けて、それぞれの目安を具体的に示します。
AI・機械学習の実務経験がある場合
普段からディープラーニングや機械学習のプロダクト開発に携わっている方であれば、必要な勉強時間は50〜100時間程度が目安です。実務を通じてPyTorchやTensorFlowの操作に慣れており、ニューラルネットワークの仕組みや最適化手法を体感的に理解しているため、知識の「穴埋め」に集中できるからです。
ただし、実務経験があっても油断はできません。E資格は実装スキルだけでなく数式レベルの理論的理解を問う試験です。たとえば、日頃フレームワークに任せている誤差逆伝播法の数学的な導出や、情報理論のエントロピーの計算など、普段の業務では意識しない領域が出題されます。自分の弱点科目を早めに特定し、そこに勉強時間を集中させることが効率的な学習のカギになります。
Pythonや統計の基礎知識がある場合
Pythonの読み書きができ、大学レベルの線形代数や統計学の基礎を学んだことがある方の場合、勉強時間の目安は100〜200時間程度です。多くのE資格受験者がこのレベルに該当しており、Study-AIのアンケートで最も多かった回答帯とも一致します。
このレベルの方は、プログラミングや数学の基礎を一から学び直す必要がない分、ディープラーニング固有の知識の習得に時間を充てられます。具体的には、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)やリカレントニューラルネットワーク(RNN)の構造、Transformer・注意機構といった最新の深層学習技術、そしてモデルの軽量化や分散処理といった開発・運用環境に関する知識を体系的に学ぶことが中心になるでしょう。
ディープラーニング未経験からのスタートの場合
プログラミング経験が浅い、あるいは数学に不安がある状態からE資格を目指す場合は、200〜300時間以上の勉強時間を見込んでおくのが現実的です。E資格の試験範囲は応用数学・機械学習・深層学習・開発環境と幅広く、それぞれの分野で前提となる知識を積み上げる必要があるためです。
特にPythonのプログラミングと線形代数の基礎は、E資格の学習全体を支える土台になります。ここが不安定なまま深層学習の学習に入ると、数式やコードの意味が理解できず学習効率が大きく下がります。まずはPythonの基本文法とNumPyの操作、行列演算や確率・統計の基礎を固めてからE資格の本格的な学習に入ると、結果的にトータルの勉強時間を抑えられるケースが多いです。JDLA認定プログラムのなかには未経験者向けに設計された講座もあるため、自分のレベルに合ったプログラムを選ぶことも重要です。
E資格の勉強時間を科目別に配分する方法
限られた勉強時間を最大限に活かすには、科目ごとの配分が重要です。ここでは試験データを根拠に、効果的な時間の使い方を解説します。
得点率データから見える苦手になりやすい科目
E資格の合格基準は公式には非公開ですが、JDLAは試験ごとに科目別の平均得点率を公開しています。2025年第2回試験のデータは以下のとおりです。
| 科目 | 平均得点率 |
|---|---|
| 応用数学 | 53.52% |
| 機械学習 | 69.23% |
| 深層学習 | 61.50% |
| 開発環境 | 79.62% |
※出典:JDLA「2025年 第2回 E資格結果発表・シラバス改定・2026年開催スケジュールのお知らせ」
このデータから、応用数学と深層学習が受験者全体の苦手科目であることが読み取れます。特に応用数学は平均得点率が53%台と唯一の5割台であり、多くの受験者が苦戦している科目です。一方で開発環境は約80%と高得点を取りやすい科目となっています。勉強時間の配分を考える際は、この得点率の差を意識することが大切です。
深層学習(基礎・応用)に最も多くの時間を割くべき理由
E資格の試験では、深層学習の基礎と応用から出題される問題数が全体の半数以上を占めるとされています。つまり、深層学習の出来が合否を直接左右する最重要科目です。平均得点率も61.50%と決して高くなく、範囲の広さと問題数の多さの両面から、勉強時間全体の40〜50%を深層学習に充てることをおすすめします。
深層学習の学習範囲は、順伝播型ネットワークや正則化・最適化の基礎から、画像認識(CNN)、系列データ処理(RNN・LSTM)、注意機構やTransformerの応用、さらにはGANや強化学習まで多岐にわたります。特に2022年第2回以降のシラバス改定により、PyTorchやTensorFlowを使ったフレームワーク実装の知識も出題されるようになりました。理論の理解とコードの読解力を両輪で鍛える必要があるため、最も時間をかけるべき科目といえます。
数学的基礎が弱い人が特に時間をかけるべきポイント
応用数学の平均得点率が53%台と低いのは、確率・統計や線形代数、情報理論の数式を正確に扱う力が求められるためです。数学に苦手意識がある方は、勉強時間全体の20〜25%を応用数学に充てることを検討してください。
具体的にカバーすべき範囲としては、ベイズの定理や各種確率分布(ベルヌーイ分布・ガウス分布など)の計算、特異値分解(SVD)などの線形代数の操作、そして情報エントロピーやKLダイバージェンスといった情報理論の概念が挙げられます。これらは深層学習の損失関数や正則化手法の理解にも直結するため、応用数学を固めることは他科目の学習効率を高めることにもつながります。逆に、開発環境は得点率が高く出題数も比較的少ないため、全体の10%程度の時間配分で十分対応できるでしょう。
E資格の勉強時間から逆算する合格スケジュールの立て方

勉強時間の目安がわかったら、次は試験日から逆算してスケジュールを立てましょう。ここでは具体的な計画の立て方を紹介します。
試験は年2回(2月・8月)なので受験日から逆算する
E資格の試験は毎年2月中旬と8月下旬の年2回実施されています。2026年の試験日程は、第1回が2月20日〜22日、第2回が8月28日〜30日です。試験日は金曜から日曜の3日間で、受験者が希望の日時・会場を選ぶ形式になっています。
スケジュールを立てる際のポイントは、「試験日の1〜2週間前には全範囲の学習を終え、直前期は総復習と弱点補強に充てる」という計画にすることです。たとえば8月下旬の試験を受ける場合、遅くとも8月上旬には新しい範囲の学習を終えておきたいところです。認定プログラムの修了時期も考慮すると、5〜6月には学習を開始するのが理想的なスケジュールになります。
1日に確保できる時間別にかかる期間の目安
勉強時間200時間を確保する場合、1日の学習時間によってかかる期間は以下のように変わります。
| 1日の学習時間 | 200時間に到達する期間 | スケジュール例(8月試験の場合) |
|---|---|---|
| 1時間 | 約6〜7か月 | 2月頃から開始 |
| 1.5時間 | 約4〜5か月 | 3〜4月頃から開始 |
| 2時間 | 約3か月 | 5月頃から開始 |
| 3時間 | 約2か月 | 6月頃から開始 |
上記はあくまで目安であり、JDLA認定プログラムの受講時間は含んでいません。認定プログラムの学習時間も加味すると、実際の準備期間はさらに長くなる点に注意してください。平日と休日で学習時間に差がある場合は、週単位でトータルの学習時間を管理するほうが計画を立てやすくなります。
JDLA認定プログラムと並行して進める学習設計のポイント
E資格の学習は、認定プログラムの受講と自主学習を並行して進めるのが一般的です。認定プログラムはE資格のシラバスを網羅する内容になっているため、プログラムの講義を「インプットの軸」に据え、自主学習では理解が浅い部分の復習や演習問題への取り組みを行うのが効率的です。
学習設計で意識したいのは、認定プログラムの進度に合わせて自主学習の内容を調整することです。たとえば、プログラムで深層学習の基礎を学んでいる週は、自主学習でも同じ範囲の演習問題を解く。プログラムが応用に進んだら、自主学習では基礎の復習と応用の予習を組み合わせる、といった形です。プログラムの受講と自主学習の内容がバラバラになると、学習効率が落ちてしまいます。認定プログラムを「ペースメーカー」として活用し、試験日から逆算した全体スケジュールの中に組み込むことが合格への近道です。
社会人がE資格の勉強時間を確保するための現実的な工夫

働きながらE資格の勉強時間を確保するのは簡単ではありません。ここでは、社会人が現実的に実践できる時間確保の工夫を紹介します。
平日・休日の時間の使い方を設計するコツ
社会人がE資格の勉強時間を確保するうえで最も大切なのは、「毎日何時間勉強するか」ではなく「週単位でどれだけの時間を積み上げるか」という発想に切り替えることです。平日は仕事の疲れもあり、まとまった時間を取るのが難しい日もあります。そこで、平日は1日30分〜1時間、休日に3〜5時間という配分にすると、週10〜12時間程度の学習時間を安定して確保できます。
平日の学習には、通勤時間や昼休みなどのスキマ時間を活用するのが効果的です。たとえば、通勤中にE資格関連の動画講義を視聴してインプットし、帰宅後の30分で演習問題に取り組むという流れをルーティン化すると、短い時間でも学習が途切れにくくなります。休日はまとまった時間を使って、認定プログラムの課題やコードの実装演習など、集中力が必要な学習に充てるのがおすすめです。
認定プログラムの受講時間を勉強時間に組み込む考え方
E資格の学習計画を立てるとき、認定プログラムの受講時間と自主学習の時間を「別枠」として考えてしまいがちです。しかし実際には、認定プログラムの講義はE資格の試験範囲を体系的にカバーするものであり、それ自体が有効な試験対策になっています。
したがって、認定プログラムの受講時間も「E資格の勉強時間」に含めて計画するほうが、全体像を把握しやすくなります。たとえば、4日間の短期集中型の認定プログラムを受講する場合、その受講時間(約30〜40時間相当)を勉強時間の一部としてカウントし、残りの時間を復習や演習に充てるという計画が立てられます。eラーニング形式のプログラムであれば、自分のペースで視聴できるため、仕事のスケジュールに合わせた柔軟な学習設計が可能です。
短期集中型と長期分散型、どちらが自分に向いているか
E資格の学習スタイルは大きく分けて「短期集中型」と「長期分散型」の2つがあります。どちらが自分に合っているかは、仕事の繁忙期やライフスタイルによって異なります。
| 学習スタイル | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 短期集中型(1〜2か月) | 1日3時間以上の学習。記憶が新鮮なうちに試験に臨める | まとまった時間が取れる人、集中力が持続するタイプ |
| 長期分散型(3〜6か月) | 1日1〜2時間の学習。無理なく続けられる | 仕事が忙しい人、コツコツ型の学習が得意なタイプ |
短期集中型はモチベーションを維持しやすい反面、業務が忙しくなると計画が崩れるリスクがあります。長期分散型は安定して学習を続けられますが、前半に学んだ内容を忘れてしまう可能性があるため、定期的な復習を組み込むことが重要です。自分の生活リズムや仕事の状況に合わせて、無理のないスタイルを選びましょう。
E資格の勉強時間を無駄にしない実践的な勉強方法
勉強時間を確保しても、やり方が非効率では合格に近づきません。ここでは、限られた時間を最大限に活かすための具体的な勉強方法を紹介します。
JDLA認定プログラムをフル活用して受験資格と対策を同時に進める
E資格の勉強で最も効率的なのは、JDLA認定プログラムの学習内容を試験対策の「メイン教材」として位置づけることです。認定プログラムはE資格のシラバスを網羅するように設計されており、プログラム内で提供される想定問題や演習課題がそのまま試験対策になります。
プログラムの受講中に意識したいのは、講義を「聞く」だけで終わらせないことです。講義で学んだ内容をその日のうちにノートにまとめ、提供された演習問題を解き、わからない箇所は講師に質問する。このサイクルを講義ごとに回すことで、受講期間中に知識の定着を図ることができます。認定プログラムの修了が受験資格の取得になるという仕組みを活かし、「プログラムの学習=試験対策」と一体化させることが、勉強時間を無駄にしない最大のポイントです。
公式過去問がない試験での問題演習の取り組み方
E資格は公式の過去問が公開されていないため、問題演習の教材選びに悩む受験者が多い試験です。しかし、演習に使える教材は複数存在します。
まず最も信頼性が高いのは、JDLA認定プログラム内で提供される想定問題です。試験範囲に即した内容であり、出題形式にも慣れることができます。次に、市販のE資格対策問題集やオンラインの模擬試験サイトも有効な演習教材です。これらは非公式ではありますが、自分の理解度をチェックし弱点を把握する目的で活用するとよいでしょう。
問題演習で重要なのは、正解・不正解にかかわらず「なぜその答えになるのか」を必ず確認することです。E資格は選択式ですが、選択肢の中に紛らわしいものが含まれることが多く、表面的な暗記では対応できません。1問ごとに理論的な根拠を確認する習慣をつけることで、初見の問題にも対応できる応用力が身につきます。
独学との組み合わせで理解を深めるポイント
認定プログラムの受講だけでも試験範囲をカバーすることは可能ですが、理解をさらに深めるためには独学での補強も効果的です。特に有効なのが、参考書を使った理論の復習と、自分でコードを書く実装練習の2つです。
理論の復習には、ディープラーニングの教科書として定評のある書籍(「深層学習」や「ゼロから作るDeep Learning」など)を活用するのがおすすめです。認定プログラムの講義で理解しきれなかった箇所を、別の切り口から学び直すことで理解が深まります。
実装練習については、認定プログラムで学んだモデルを自分の手で一から組み直してみることが効果的です。たとえば、NumPyだけでシンプルなニューラルネットワークを実装してみたり、PyTorchで画像分類モデルを構築してみたりすることで、理論と実装の結びつきを体感できます。独学はあくまで認定プログラムの補完として位置づけ、深入りしすぎて勉強時間のバランスが崩れないよう注意しましょう。
E資格の勉強時間投資に見合うキャリアへの影響
100〜200時間以上の勉強時間を投資する価値はあるのか。ここでは、E資格の取得がキャリアにもたらす具体的な影響を解説します。
AIエンジニア・機械学習エンジニアとしての市場価値が上がる
E資格は、国内のAI関連資格の中で最も難易度と認知度が高い資格です。取得することで、ディープラーニングの理論的理解と実装スキルの両方を持つエンジニアであることを客観的に証明できます。AI人材の需要が高まる中、大手企業の求人でE資格を歓迎要件に挙げているケースも見られ、書類選考でのアピール材料になります。
機械学習エンジニアの平均年収は職業情報提供サイトによると約629万円とされており、経験やスキル次第で1,000万円以上を目指すことも可能な領域です。E資格はあくまで「スキルの証明」であり、資格だけで年収が上がるわけではありませんが、体系的な知識を持っていることの裏付けとして、転職活動やキャリアアップの交渉において有利に働くことは間違いないでしょう。
合格者コミュニティ(CDLE)は転職・人脈構築にも役立つ
E資格に合格すると、日本最大のAIコミュニティであるCDLE(Community of Deep Learning Evangelists)への参加資格が得られます。CDLEのメンバー数は2026年1月時点で9万人を超えており、ディープラーニングを「使う人」と「作る人」が集まる活発なコミュニティです。
CDLE内では情報交換会やサークル活動が頻繁に行われており、最新のAI技術動向をキャッチアップするのに役立ちます。特に人気が高いのが「CDLEハッカソン」で、MicrosoftやDENSOなど大手企業が協賛し、実際の企業データを使ったAI開発をチームで行うイベントです。こうした場での実績や人脈が、転職活動や社内でのキャリア形成に直接つながるケースも少なくありません。資格取得後も学び続け、アウトプットする機会が得られる点は、E資格の大きな付加価値といえます。
生成AIキャリアの観点からE資格が持つ意味
近年、ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)の登場により、生成AI領域のエンジニア需要が急速に拡大しています。E資格で学ぶ深層学習の知識、特にTransformerアーキテクチャや注意機構の理解は、LLMの仕組みを理解するための基盤そのものです。
生成AIの分野では「AIツールを使える人」と「AIの仕組みを理解して開発・改善できる人」の間に大きなスキルギャップが存在します。E資格の学習を通じてディープラーニングの理論と実装力を身につけた人材は、後者の「仕組みを理解して開発できるエンジニア」としてのポジションを狙えます。プロンプトエンジニアリングやファインチューニング、RAG(検索拡張生成)といった生成AI特有の技術も、E資格で培った基礎知識があれば効率的に習得できるでしょう。E資格の勉強時間は、AI・LLM領域でのキャリアを長期的に支える投資になるはずです。
まとめ:E資格の勉強時間を把握して、計画的な合格を目指そう
E資格の勉強時間は、一般的に100〜200時間が目安ですが、AI・機械学習の実務経験がある方なら50〜100時間、未経験から始める方は200〜300時間以上を見込んでおくのが現実的です。限られた勉強時間を有効に使うためには、科目別の得点率データを参考にして深層学習と応用数学に重点的に時間を配分し、JDLA認定プログラムの学習と自主学習を一体化させて進めることが大切です。試験は年2回(2月・8月)実施されるため、受験日から逆算して認定プログラムの受講時期と自主学習の計画を早めに立てましょう。E資格で身につく深層学習の知識は、AIエンジニアとしての市場価値を高めるだけでなく、生成AI・LLM領域でのキャリア形成にもつながる長期的な投資です。
リスキルキャリア 
